転職サイトや求人サイトが、国ごとに違うなか、世界中どこでも使える転職サイト、LinkedIn。
しかも、世界中のいろんな人とオンラインで繋がれて、そこから仕事も決まっちゃうような魔法のツールです。
LinkedInって何?どうやって使うの?などはこちらでお話ししています。
><初心者でも簡単>海外就職に大活躍!LinkedInとは?―使い方マニュアル
><初心者でも簡単>海外就職で大活躍!LinkedInの求人と便利な機能を使いこなそう
LinkedInで詳細なプロフィールを設定し、海外で仕事を探していることをプロフィールでアピールしていると、結構な確率で誰かしらが声をかけてきます。
今日は、LinkedInを設定したときによく来るタイプのメッセージやアポ依頼、
そしてそれらの意図や応答の仕方、気をつけるべきポイントなどのお話です。
メッセージの種類と基本マナー
まずは、基本的なLinkedInメッセージの対応マナーと、どんなタイプのメッセージがくるの?のお話です。
まず、LinkedInで何かしらのメッセージが届いた場合、基本的にすべてInMailという併設のメッセンジャーで声がかかるはずです。
InMailは、通常のEmailと同じような役割で、このメッセンジャーのなかで完結することは何も失礼ではありません。
いくら仕事に特化したSNSとはいえ、やっぱりSNSです。
求人サイトと違ってメッセージを打つ側に投資がなく、連絡のハードルが低いため、しっかりと自分にプラスになるものかどうかを見極めましょう。
もしもメールアドレスや電話番号を聞かれても、まずはInMailの中で返答し、相手の意図がちゃんと掴めてから個人情報を渡しましょう。
ここの警戒を理解してくれない相手はその時点でハネたほうが懸命です。
基本的なメッセージの種類
LinkedIn上にくるメッセージは、大きく分けて以下になります。
(対応の仕方については次の章でお話しします)
・自分の会社で働いてほしいというそこの社員からのメッセージ
プロフィールを充実させていると、どこかの会社の人事や部署の人から連絡がきます。
主に、“プロフィールを拝見しました、詳細をお話しませんか?”という旨です。
自社の人材になる人を直接さがしているので、まともなものは一番多いと言えます。
とはいえ、会社の捨て駒や人気のない部署でとにかく人がいればいい。というものもたくさんありますので、注意が必要です。
・オススメの会社があるというリクルーターからのメッセージ
これは主に、就職あっせん会社など、人材紹介を仕事としているひとからの連絡です。
プロフィールを見て、自分の顧客(人を欲しがる企業)をマッチングしているちゃんとしたメッセージから、
とにかく紹介料を稼ぐために数打ち当てているものまで様々です。
会社の内部の人から直接来るメッセージよりも少し不透明なことが多いですが、まともなお声がけの場合そこの不安は対応次第でほとんど解消できます。
・あなたの会社で働きたい/求人を紹介してほしいというメッセージ
自分が会社のマネージャーだったり、人材関連の部署や会社で働いているとこのようなメッセージが届きます。
実際、私も志願者側でやっていたことがあります。このようなメッセージを作って求人に載っていない会社への直談判を試みているのです
>全世界対応!コネなし・知り合いなしから始める海外就職ー前半
こちらは通常のメールでくる採用のお願いと大きく変わりはないので、ご自身の規定や裁量で今後を決めることになるので、今回はお話ししません。
・自分のビジネスに協力してほしいというメッセージ
プロフィールを見て、自分がこれからビジネスを立ち上げるからアドバイザーや何かを協力してほしい。という依頼です。
まだまだ立ち上げや構想で、本当に誰かが必要だからLinkedInで探していると言う場合もあれば、
マルチ商法だったり何かの投資のお願いだったりとリスクの高いものまで様々です。
見極めが非常に大切になりますし、まともなお話なら自分が警戒していることをちゃんと想定した上で相手は送っているはずです。
・イベントへの招待や意見を求めるメッセージ
○○業界の交流会をやるから参加してほしい。こんなイベントがあるのですが興味やご意見、ご感想はありますか?という旨のメッセージです。
イベントを盛況させたいから人を探している、来てもらうことで主催者側にメリットがある、アクティブユーザーだから来てもらえるかもしれない。という意図が隠れています。
中にはその後悪質な勧誘につながるリスクもあるので、こちらも見極めが大切です。
・セミナーや商品の広告、宣伝
ただの広告です。興味があれば応答しましょう。
・ただのあいさつ、他のSNSとの混同
LinkedInを出会い系と間違えている人がたまにいます。LinkedInでプライベートの交流を求める時点でTPOが全くわきまえられない人なので、関わらない方が懸命です。
求人やアポの依頼を頼まれたら
では、どんなメッセージが来るかを理解したところで、次のステップです。
相手が会社の人でもリクルーターの人でも、基本的な対応は一緒です。
電話番号を公開しているといきなり電話がかかってくる場合もありますが、これもまた対応は一緒です。
うちでこんな人を探しているのですが、お話させてほしい、履歴書を送ってほしいなどの内容のはずです。
初めから詳細なプロフィールや内容を送って来る人から、読まれないことを前提でシンプルにまとめてくる人まで様々です。
どちらにも間違いはないですが、まずは相手のプロフィールを確認します。
相手がちゃんと人を探す立場(人事、リクルーター、その他適切な立場)の場合、興味があれば返信をしましょう。
ここでプロフィールがスカスカ、写真がない、情報が全くない人ははじきます。
相手がプロフィールを見てくることを前提にしないまま自分だけ人の情報をもらうのはプロとして問題ありです。
連絡の方法としては、電話かInMailの対応になります。メールを求められることもありますがInMailと何も機能が変わらない以上InMailでの返信でOKです。
そして、以下の2点がちゃんと揃っているか、揃っていなければリクエストします。
すでについている場合は、その詳細を見て気に入れば進めてOKです。
- 会社のプロフィール
- 今回オススメしたい求人 (Job Description、通称JD)
具体的な返答は避け、最初の返答はこの程度でおさめます。
“ご連絡ありがとうございます。今後のお話を進めるにあたって、会社のプロフィールとJDを送っていただけますか?”
電話で口頭でばっと詳細を説明されることがあったり、”Great opportunity!”のように長々と魅力をアピールしてくる来る人もいますが、最初は相手が何を言おうと機械的にこの2つを揃えましょう。
そして、JDがどれだけ自分の今のやっていることに近いかを確認しましょう。
ここでかけ離れた詳細を送って来る人はただのコピペで数打ちあてているだけなのでアウトです。
また、自分の人材会社に登録してほしいという内容だけで、具体的な会社やポジションをもって話しかけていなかった。という場合もここでさようなら。です。
また、直接会わないと公開できない。まだ持っていないとはぐらかす場合も98%アウトです。
会ったこともない相手を自分から誘っておいて詳細を見せない。
詳細は連絡をくださいと言っているくせに詳細をもっていない典型的な悪い例です。
繰り返しになりますが、まずは機械的に会社のプロフィールとJD。
そして、それらを受け取って興味があれば、その会社や働いている人をLinkedInで検索して、怪しくなさそうならあとは通常の採用活動と同じフローで大丈夫です。
”詳細を拝見しました。より詳しくお話をきかせてくれませんか?”という感じの返答をすれば、まともな求人なら今後のフローの説明がしっかりと来ます。
履歴書や面談のアポもこの2つがしっかりしていれば進めて大丈夫です。
お給料だけは詳細がないと言えない。と言われることは普通にあるので、履歴書を送ってから次の連絡で聞くか、ざっくりの範囲を聞くのはここのタイミングです。
これから先は、LinkedInで知り合ったから特別何かあるということはありません。
LinkedIn上ですべて完結することはまずないので、次は電話や面接など通常の採用活動と全く一緒です。
ただし、参考としてどうやって自分のプロフィールにたどり着いたかを聞くのはいいかもしれません。
いいお誘いと悪いお誘いの見極め方
いい求人と、それを送ってくる人、そしてその逆の特徴は以下になります。
これは求人だけでなく、上でお話ししたビジネスやセミナーの勧誘などでも同じです。
いいお誘い
- 自分の名前や、どうやって見つけたか、プロフィールの何を見て気になったかなどが書いてある。
- 相手の会社名、役職がちゃんとわかる。プロフィールが充実していて、なぜ自分が声をかけられたのかがそれだけでわかる。
- 求人、会社や事業の紹介がちゃんとついている。またはリクエストすればすぐに来る。
- 警戒されていることを理解しているので、InMail内での質問の応答に協力的。
- 何が欲しくて誘っているのかを明確に答えられる。金銭の発生がない、ある場合も使い道や金額が明瞭。
- 返信が早い。
悪いお誘い
- 宛先がHi there, など、コピペすれば誰にでも送れる文面になっている。
- 自分のプロフィールがほぼ真っ白なのになぜか来たお誘い。
- 相手が名乗らない、プロフィールがスカスカ、写真がない、お誘いの内容とその人のやっていることが一致しない。
- 求人、会社や事業の紹介を送ってこない、そもそも持っていない。
- 個人に時間をかけられない(=誰でもいい)、自分のペースに引き込みたいので話せばわかる、会えばわかるとやたらオフラインに引き込む。
- 料金の発生や、何がして欲しくて声をかけたのかが答えられない。または会えば話すとはぐらかす。
- 一度断ったのにしつこい(×それだけ興味をもたれている/○それだけマジで誰も来ないから必死)
- “大量募集”系の求人
- 返信が遅い、来ない、質問に答えない。
基本的なことが多いですが、LinkedInに登録したらお誘いがきた!と初めのうちは戸惑い、これらを見落としてしまうことがあります。
とはいえ、相手が気軽に送れるプラットフォームであることから、ちゃんと警戒が必要です。
そして、相手が気軽に送れるから警戒されていることを理解していない限り、残念ですが面倒になる前にさようなら。です。
求人の判断基準は簡単。
- 書類をちゃんと送って来るか
- その求人は自力で仕事を検索しているときに見つけた場合も同じように興味を持つか。
LinkedInだからと、特別なことはありません。
特に自分の事業への勧誘系は、相当警戒されていることや自分にお金を払って欲しいのか疑っていることを不快に思うような人とは絶対にやりとりをしないようにしましょう。
大丈夫、次はかならずある
せっかくお声がかかったのに、蓋を開けたらただの大量採用、何も自分の立場を考えていないただのジャンクだった。ということはよくあります。
個人の経歴を載せているプラットフォームだからこそ、メッセージを無視するのはなにかいい機会を逃したような感覚におちいってしまうかもしれません。
特にプロフィールを登録した直後にこんなお話が来ると、ちょっと嬉しくなるかもしれません。
とはいえ、そこはSNS。相手もその心理をうまく使ってきます。
ビジネス、仕事のSNSだからこそ、裏ではきちんと相手の採算があることを忘れちゃダメです。
残念かもしれませんが、そこは割り切りましょう。
そして、慣れてくると、意外とこういうお話はちょこちょこ入ってくる。ということに気づきます。
最初の数回は一喜一憂するかもしれませんが、少しでも違和感を感じたらそれは間違いじゃないです。次はかならず来ます。もっといいお話がくるのを待ちましょう。
(割り切って練習台にするツワモノもいますが、それは別のお話なので私個人はオススメしません)
LinkedInは使い方次第で憧れの国やよりよいキャリアをゲットする魔法のツールになります。
リスクばかり気にしてチャンスを逃すのももったいないので、きちんと安心できる情報を集めることを知っておくだけで、活用の幅が広がりますよ*
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