ニュージランドで働いてわかった、ワークライフバランスが実現可能な働き方ができる理由。

ニュージーランドのオフィスで契約社員。早いもので今の職場も入社から3ヶ月が経とうとしています。
ワーホリという立場もあり、今回のオフィスで3社目(すべて2−3ヶ月の短期)になります。

完全にニュージーランドの地元企業や、外資ながらマネジメントもニュージーランド人で完全現地化されたオフィスということもあり、
ニュージーランドのワークスタイルを日々感じながら仕事をしています。

アジアにいた頃は、NZ含む欧米の会社が定時でちゃんと終わる効率マジックがあるんだと思ってた。
いま、少しながら2社を経験してみて
-人手不足にならないようにちゃんと人員調整する
-間に合わないものは無理せずリスケする
という、マジックではなく当たり前のことが先だということがよーく解った🤔

— ジプシーワーカーズ#NZワーホリ契約社員🇳🇿 (@gypsyworkers) 2018年5月11日

長期休暇がしっかりととれて、定時ですべてちゃんと終わる

それは”効率がいいから”と聞いていたのでじゃあその効率術を学んでやるぞ…!と思ったのですが
残念ながら、その噂の効率とは以下の理由によりヒラ社員だと個人の努力よりも環境要因のほうが多く、”みんな海外いこうぜー”の結論になってしまいそうです。

ただ、せっかくなので、サクッと帰れてちゃんと休める環境ができている文化にある
ニュージーランドの職場で起きる、”超常現象”のお話をします。

目次

なんと…納期が…延びる!

 
納期って、延びるんですね。知らなかったです。早まるだけかと思ってました。

ニュージーランドでは、モノやサービスが届かない場合、原因が相手にある場合はもちろん、
自分のポカミスとか内部の人が何か手続きを忘れていたとかそんな理由でも納期が延びます。

”ねぇ、これいつになったら届くの?待ってるんだけど!?”的な連絡が来ても
”○日後です。ちょっと遅れているみたいです。”と答えれば大体の場合

”オッケー!ありがとう!”となります。

人口も少なく、物流もあまり活発でないため、モノがない、遅れるが日常茶飯事。あまり気にしてないみたいです。
そもそもいくら気にしたところで他に代替品がない、他に売っている場所もない。という競争の低さも味方してのこの環境です。

もちろん、そんな雰囲気でオッケーな人が多いから許されるだけで、きちっとしなければマズいお客さんにはみなさんちゃんとします。

きちっとしなければいけないのとそうでないのがはっきりしているので、ヤバイものにはかなり集中します。
そしてそのヤバイものは普段まず来ないのでちゃんと集中できますし、周りもたまのことなので協力してくれます。

時間内にできない仕事は断れる。

 
もう15時だから、明日でいい?が、できます。
今忙しいから、来週でいい?もできますし
そのタスクを乗せられるとキャパオーバー(=17時帰宅できない)だからやらないね。なんても言えちゃえます。

ニュージーランドでは、仕事に対して時間を調整するのではなく、時間内にできる仕事しかやらせてくれません。

そのため、オフィスでは時間以内に終わらないのに仕事を断らないのはヒラ社員ではマイナスになります。
終わらないから時間を増やす。ではなく、おわらないなら仕事減らすか。となってしまうのです。

至急!今日中!のような連絡がきても、
間に合わないって。今日中は無茶っしょ。2日くれ。って言ってもいいんです。

”じゃあ、あなたには頼まない、またね!”となる場合はありますが、
”いや、無理とか言わないで絶対にやれ”とはなりません。

もちろん、それで失う昇給や売上のチャンスは織り込み済みです。どっちがいいかを見極めたうえではっきり言います。
客も、従業員も、売る側も、マネジメントも対等で、売る人がいなければ買えないということを多くの人が理解していますし、無茶振りで辞められるor売ってもらえなくなられると困るので発言権は平等です。

社内政治のための資料はいらない。

上から承認を取るために、ここを盛って、こんなデータをでっちあげて、これは無かったことにして。
あれ、(去年も誰かがその場しのぎの改ざんをしているから)去年のデータと合わない。
でも、でっち上げないと現場が回らないからこの承認を取らなきゃ。じゃあどこを盛ろうか…。

こんな途方も無い作業にまる1日取られちゃいました。なんて日系あるあるじゃないでしょうか。

また、なんの実務や成績に影響もないのに、なぜか毎月発表しなければいけない資料も日系だとよくありますよね。

ニュージーランドで使える最強のキラーワード”じゃあ、できません。”はここでも使えます。

現実と乖離した社内政治を満足させるだけの資料をつくるくらいなら、バッサリ断ります。
また、前に進まない資料を”本当にこれ必要な理由は何ですか?”と問い詰めることも許されます。

それができるので、途中で頓挫した作りかけ資料はたくさんあっても、見せかけのパフォーマンス資料はほとんど見かけません。

事実を表に出すか、丸ごとバッサリ断るかと選択肢がシンプルなので、用途不明な依頼がとっても少ないです。

休みで止まった仕事は放置でOK。

 
”○○はお休みだから、3週間後に返信するね!”という連絡が普通にきます。
そして、納期が延びる超常現象とコンビを組むので、それが許されます。

緊急だったり、そこまで待てないという場合、とりあえず誰かがその場しのぎでなんとかします。
ただ、そもそも末端(お客さん)が待つので、あまりおおごとになりません。

そして、3週間後に帰ってくると、お客さんが”どこに行ってたの?ホリデーは楽しかった?”とニコニコ聞くのです。

休みたいのはお互い様なので、自分も穴を開けるので、相手にごちゃごちゃ言わないのです。
そして、交代要員もお互い様なので、時間の許す限りでお互いに助け合いです。

…とはいえ交代要員も自分の時間優先でOKなので、あまり多くは手伝いません。

おまけ:みんな仕事中も感情豊か

 
そんなこと言える、許される環境があるということは、
みなさん自己主張強めで、めちゃめちゃ強いです。

いいところとしては、少し何かするだけで”Fantastic!” “Lovely!” “Excellent!” なんてあたふたしちゃうような言葉でどんどん褒めてくれます。

一方で、悪いことがあると、メールで”Damn!”とかたまに送られてきますし、他部署のトラブルに向かって”That’s stupid”とか普通に言います。

感情的にまくし立てる人もいますし、普通にF***とかも出てきます。今の所3社中3社こんな人がちらほらいます。

NZ滞在10年越えの同僚🇨🇳から

“欧米人は英語力、人種、年齢とかで君をナメてるんじゃなく、基本誰にでもあの高圧的な態度でそれに慣れない人が傷つくだけ。負い目に感じちゃダメよ。落ち込まれた、あいつ意味わからん。ってなるから”

…you don’t know any shitと言われ落ち込んだ際の一言(′・ω・`)

— ジプシーワーカーズ#NZワーホリ契約社員🇳🇿 (@gypsyworkers) 2018年11月1日

部品の在庫がないとイライラする営業さんから”That’s shit! Buster!”とか言われることもあります。
”それは君に向かって言ってるんじゃなくて、在庫がない事実に向かって言っているだけだから気にしないのよ”と最近よく諭されています。
実際にその言葉にビビり、Sorryというと、あなたのせいじゃないのよ。と逆に焦られます。

怒りの感情を出すのはタブーの環境の中で社会人として育った身としては自分が関係なくても見ててめちゃくちゃ怖いです。
マレーシアでは、怒りは禁物。詳細はこちら

ただ、自体が収束するとぱーっと笑顔になって、”Awesome! You are rock!(あなた最高ね!)”
と、さっきまでのアレはなんだったんだ。というくらいの感謝の嵐をのべて陽気に帰ってゆきます。良くも悪くも極端なのです。

最初は人の感情の起伏やものごとの進まなさに心配になるかもしれませんが、
慣れたら自分に関係のないことの心配をしない練習になります。実際時間が経てば心配するのが面倒になって気にならなくなりますよ。

NZように休みが取れたり17時に仕事が終わる、を実現する方法!
…みたいの書きたかったけど、

-納期が延びる
-夕方に”至急!今日中!”とか来ない
-社内政治の為に結果を改ざんしなくていい

という超常現象がNZでは起きてしまうので、
みんな海外出ようぜー、の結論以外何にもアテにならない(′・ω・`)

— ジプシーワーカーズ#NZワーホリ契約社員🇳🇿 (@gypsyworkers) 2018年10月26日

そんな感じで、身も蓋もない結論ですが
ワークライフバランスを優先したいなら、優先しても誰も文句いわない環境に逃げよう”という残念なお知らせになります。悪しからず。。。

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