駐在以外でニュージーランドに移住して仕事をする6つの方法

世界中で自粛や在宅勤務の波が落ち着いた今、今まで考えたこともなかったキャリアや将来のことに向き合う時間が増えた人も多いのではないでしょうか?

NZ、自国民と永住者の14日間の隔離を指定の隔離先やアプリを使用して”義務化”するとのことです。
ロックダウン15日目。新規感染者数も29人まで減少。国内浄化と水際対策の大幅強化で、島国の特性を活かして国内の動きを回復する作戦かな。
実現したら恐らく世界の中でも最小限のダメージ。NZすごい。 https://t.co/c4QR3IjOMp

— ジプシーワーカーズ#旅人OL🇲🇾🇳🇿 (@gypsyworkers) April 9, 2020

 

アーダーン首相の素早い対応と大胆な早期ロックダウンのおかげで、コロナ禍当時もニュージーランドは平和でした。

ニュージーランドは、コロナ禍の時代にコロナフリーを成し遂げたことや、その福利の厚さから常に海外移住先として注目されています。
そろそろ海外移住も検討してみようかなとお考えの方に、今日はニュージーランドで移住、仕事をする手段をご紹介します。

海外で仕事をするというと、日本から数年間指定された国に駐在する方法がまだまだ強いですが
駐在できる会社や役職、時期や国などのコントロールがあまり効かないため、好きな国で好きな期間働くなら現地採用がより現実的です。(ニュージーランド人や永住者のパートナーがいる、国際結婚の予定がある方はパートナービザという選択肢もありますが、現在そのような選択肢がない方には現実的ではないため今回は省略します)

ニュージーランドの現地採用を狙うためにはどうすればいいのだろう?
代表的な移住方法を6つ選び、そんな疑問にお答えします。

目次

3or4年制の大学に入学して、オープンワークビザをとり就職する

ニュージーランドで一般的な移住、就職方法としては、ニュージーランドの大学に進学し、専門性を高めてから卒業後に一定期間職種や形態を問わずに働くことのできるオープンワークビザを取得し、就職活動を行い、就職、その後のビザの切替という方法が王道です。

ニュージーランドの大学では、積極的に正規留学生を募集しています。
大卒の資格をまだ持っていない人、大幅にキャリアチェンジを行うために専門性を学びたい人におすすめです。

また、現地で学ぶ専門性は就職にあたりアドバンテージとなります。

ニュージーランドで就職する際は、その職種にあった専門性の高い人が優先的に採用されます。
移住を目的とするのであれば、ニュージーランドにどの分野が足りていなくて、どの専門がある人が採用されやすいかを調べた上で選考を選択することをお勧めします。

それでも、ニュージーランド人でも新卒の就職は大苦戦です。日本のような新卒一括採用や卒業前に内定を出すところはほぼありません。
募集要項に書いてあることがすでにできる人でないと採用しません。育てる文化はほぼありません。就学すれば確実に移住ができる訳ではないので、就学中を準備期間と捉えて、学習と同時にすぐに使える実績も積極的に学んでおきましょう。

学位の正規留学の大きなメリットは、現地で過ごし学ぶ時間が長いこと。

現地で専門性を高めつつ、どのような人が就活で求められているのかを留学中にきちんと調べ、在学中から仕事に関われるような経験を積み、卒業後の就職活動に備えましょう。

また、自分の進む分野がオープンワークビザに対応しているか、期間はどれくらいかも出願前に調べておきましょう。
詳細は、進学を希望する大学や留学斡旋会社に問い合わせることをおすすめします。

1年間の大学院(Post graduate diploma)に入学し、オープンワークビザをとり就職する

こちらは正規留学に非常に近いですが、すでに日本で大学を卒業し、ある程度職歴のある方の王道コースです。

ニュージーランドの大学院は1年で修了できる過程も多く、現在の自分の職歴に関連したものの現地の専門性を高めるために利用されます。

すでに学習内容以上のスキルを仕事で得ている人でも、現地の経験の証明とオープンワークビザ目的で修学する人も多くいます。

すでに職歴があり、移住を検討する方は、自分の職歴を活かしたコース選択を行うと、現地の経験(学歴)と専門性(職歴)の両立が可能となります。
また、在学中にニュージーランドに滞在することにより、現地事情を知れたり、早いうちに現地企業にコンタクトを取れるメリットもあります。

1年と期間が短い分、正規留学よりも時間と予算が少なくなるメリットがあります。すでに持っている学位も無駄になりません。
私の周りの移住者(ワーキングホリデーの上限年齢を超えている人)はこの方法が一番一般的です。

経験者としては、当ブログGypsyworkersのブログメンター(師匠)をしていただいている、はっしーさんがその過程を詳細にブログで紹介しています。
>プログラマとして海外就職するまでにやったすべてのこと。ニュージーランド就活の全記録

また、こちらも進学前に自分の修学するコースがオープンワークビザに対応しているか、期間はどれくらいか、どの分野が就職に有利なのか、出願に必要な書類(IELTSなど)も事前にきちんと調べておきましょう。

ワーホリで入り、就職する

私はこの方法で移住しました。

ワーホリで入り就職につなげるメリットは、初期投資がほぼゼロなこと。
留学の予算がとれない人や、ワーホリに申し込める年齢の場合は予算も時間も最小限に就職活動がスタートできます。

まずはお試しで。という軽い気持ちで挑戦できる制度でもあり、就職先や雇用形態が1年間まるまる自由に使える魔法のビザです。

また、ワーホリ中にアルバイトをしている先から正規採用を打診してもらえることもあります。
観光業などでこの方法で数年スパンで現地採用で住んでいる人にもちらほら会いました。
アジア人5人が語る。ニュージーランドのワーホリを延長したければ観光地か田舎に行こう。

企業側もワーホリだと、短期の仕事やパートタイムならリスクも低いので採用の最初のハードルは若干低めですが
現地の経験や常識が全くない状態からのスタート、次につなげるためには運の要素が大きくなるため堅実性は留学組よりは劣ります

私は3ヶ月契約のアルバイトで入り、そこから次に繋げました。詳細はこちらで紹介しています。
コネなし・スキルなしでもワーホリからニュージーランドで就労ビザが取れちゃいました。

まずはワーホリで入って、どうしても残りたい場合に大学院に現地から出願するなど他の手段との組み合わせもできるため、使って損はない制度だと思います。

業種や条件によっては、期限付きで就労が可能なビザプログラムがある

ニュージーランドの多くの職種は、移民に頼っているのが現状です。

そのため、ニュージーランドでは、特定の期間、特定の現在不足している職種の人にその職種で働くことを条件に一定の期間限定就労ビザを発行していることがあります。
募集条件、期間、必要な条件、そもそも募集の有無も流動的ですが、制度としてある以上検討の価値ありです。

制度については、ニュージーランドの移民局のホームページで随時更新されています。
https://www.immigration.govt.nz/new-zealand-visas/options/work/explore-work-visa-options
該当するものがある場合、ぜひ手段として検討してみることをお勧めします。

また、NGOのプログラムなどを限定した制度から入国し、そのまま正規採用で環境団体Greenpeaceで働いている南アフリカ人に一度お会いしたこともあります。
その方は最初環境保護のプログラムで生活保障付きのボランティアとして入り、そのまま正規雇用として採用につなげたとのことです。

語学学校やIETLSのコースをとりつつ就職活動する

こちらはすでに職歴、専門性、英語圏での就労経験も申し分ない人におすすめです。

現地での学歴や経験がない状態でも採用の可能性があり、ワーホリの選択肢がない、大学(院)留学の予算や時間を節約したい人に見られます。

同じ経歴の持ち主でも、現地にいるかいないかで可能性の幅は全く違います。

このギャップを埋めるためだけに学生として現地入りし、学生として就労が認められる週20時間以内の就労で実力を見せることができたり
現地で面接を受けるための最小限の投資手段として語学学校やIELTSコースをとっているだけという大胆な手段です。

ワーホリの制度がない国の出身で、イギリスやアメリカ、オーストラリアでの職歴がある、現地入りしたその日に現地の人と早速商談ができるレベルの実力を持っている人が留学代節約&現地視察目的で使います。

中国、中東、中南米の出身の人でこの方法をとっている人を見聞きしたことがありますが、日本人ではまだ見たことがありません。

実際彼らは英語コースなんてまったく必要ない英語力をもっています。または、IELTSのテクニックを学ぶだけ。という状態まで語学力は完成しています。

入国前に仕事やビザを取ることも可能(難関です)

専門性のある仕事を移民に頼っている状況もあり、特定の業種や経験のある人に現地渡航不要で就労ビザを出している場合もあります。

私の友人の旦那さんは、電気工事の技術者として母国から永住権を申請し承認され、ニュージーランドに渡航、居住している人がいます。
また、同じ職場の中でも、製品マネジメントのスペシャリストとして母国のグループ会社を通じて正規採用をもらい、内定と就労ビザを取得して渡航をした人もいます。

専門性が高かったり、ニュージーランドにいない、育成も難しい人材である場合に見られるケースで
この方法で移住した人は就労初日からかなり高度な技術や成果が求められています。

自分の国に来たこともない人に高額のお金と未来を託すことになるので、とても狭き門となるのは事実です。

とても難関な方法なので全員にできる手段ではありませんが、ニュージーランドに不足してる職種での経験が十分にある場合は一番堅実な方法でもあります。

該当しているかどうかは、こちらもまたニュージーランドの移民局から調べることが可能です。
https://skillshortages.immigration.govt.nz

また、これから職業選択をする人で将来移住を検討している学生さんなどにも、長期的な手段の一部として参考にするのもまたおすすめです。

…とはいえ、人が足りてしまえば条件は変わってしまうので、長期的かつ慢性的に不足している分野も調べてみましょう。

***

以上で紹介した手段はあくまでも”よくある手段”であり、
子供の就学の同伴で入る方法、観光ビザで突入する方法、(非常に高額ですが)起業、投資家として就労が許可される方法など、運と堅実性、現実的かのバランスによってはさまざまな手段があります。

ニュージーランドが必要とするスキルを満たしていない場合に最も現実的なのは最初の4つの手段です。
移住は実力だけではなく、費やす時間、運、状況にも非常に多く左右されるのも事実です。

それでも試した経験やそこで得るものは裏切らないので、かけたい時間や堅実性、予算に合わせて検討する価値はあるはずです。

自分の持っているものとこれから進みたい道をしっかりと把握したうえで、自分に一番会う手段を見つけ、挑戦してみることをお勧めします。

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