<海外就職やって気づいた>現地採用・ワーホリで仕事を始める前に知りたかった10のこと

2014年から現地採用として、マレーシア5年、その後はニュージーランドで海外生活をしています。
現職の前にもニュージーランドで2社の短期のオフィスワークを経験し、2019年より定職に落ち着いています。

ニュージーランドのワークスタイル、文化、英語 etc..いろいろなことがわからないままテンパってばっかだった状態が懐かしいものです。

もちろんまだまだコミュニケーションやメール、ネイティブの英語会議など課題は山積みですが、なんとなく手がかりが見えてきたような気がする。やっとそんな状態です。

ニュージーランドのオフィスで働きはじめにありがちな壁と、”英語圏で働くこと”と、”海外で働くこと”へのお話をします。

海外で働くのは、4年間のマレーシア就職より2度目となりますが、

どちらの経験も交えて、ぶつかりがちな壁についてと、こうした方がいいのか!という発見をまとめてみました。

目次

とにかくビビらないこと

すでに出来上がったコミュニティーに新しく入ること、ましてや言語や文化の違うコミュニティーに飛び込むのは怖いもの。

言葉やコミュニケーションの違いなどで、何が間違いかわからないまま相手に誤解を与えたりなど、新参者は必ず”やらかす”ものです。

マレーシア、ニュージーランド、どちらでもさんざんやらかして、もう誰にも会いたくないと思ったことも。

特に最初から上手く物事が進むことは非常にまれなこと、
何年もいる人なら日常的に染み込んでいる常識でも、新人には理解不能なことは当たり前。

最初の頃こそやらかします。だからといって、そこで怖がってしまうと学習の機会が逃げて行ってしまいます。

失敗して落ち込んでいるときに自分を鞭打ってまで積極的に何かをする必要はないですが、
2度目、3度目の失敗を恐れて閉じこもる必要はありません。言語や文化にかかわらず、意外と相手は理解してくれるものです。

”あぁ、これしくじったな”と思ったら、元気が回復するまで少し休んで、別の何かや誰かにまた挑戦する。

何度もうまくいかないと落ち込みますが、落ち込んでいる間にも徐々に学んでゆき、いつの間にかできるようになっているものです。

相手の意図を推測する暇があったらなんでも聞きに行こう

相手が何回繰り返してくれてもわからないから適当にわかったふりをしてしまった。
相手の言っていたことの意味がわからないけど、Yesと言ってしまった。どうしよう。

こんな失敗、しょっちゅうです。もう一回細かく教えてくれと咄嗟にでてこなくて後で困ることもしばしば。

そんな時、相手に気を使ってなんとか自分で解決しようとするとほとんど上手くいかないものです。
わかったふりして失敗するより、わかるまで聞いてくれる方が助かると何度もリマインドされたものです。

相手が上の立場や忙しい人の場合、まずは身近な人に聞いてみましょう。

本人に直接聞きなさいと言われた時は、本当に相手は気にしていないとその人なりの自信を持ってのアドバイスなことが多いので、従って大丈夫です。

コミュニケーションでは、発信者と受取人は対等。

ネイティブスピーカーや上司が相手でも、聞き取り手がわかるまで説明する必要が向こうにもあるのです。

相手がいらいらしだしたり、ちょっと怖いなと思っても、最後に分かり合えた時の”あぁ!なんだそういうことね!”と一緒に笑えた瞬間に、相手のイライラが溶けていくのが目に見える瞬間を繰り返して、徐々に自信がついていくものです。

これもまた、失敗と学びの繰り返し。推測をして後で失敗するよりも、その場で一緒に失敗を直す方が早いのです。

何度も聞いて相手がいらいらしているかも。と思った時”Sorry, I am still learning(まだまだお勉強中なので)”という魔法の言葉もあるのをお忘れなく。
意外と理解してくれる人が多いことを忘れないでください。

聞いた相手が不機嫌でも気にしない

勇気を出して助けを求めたけれど、相手の機嫌が悪いように見える…。
そうなると、自分でなんとかしようと抱え込みがちですが、これもまた要注意。

相手は忙しかっただけかもしれない。
たまたま違うことでいっぱいいっぱいだったのかもしれない。

相手のイライラを見ると、自分が外国人の立場だとつい自分がなにか間違えたかもしれないと考えがちですが

それ、ほんとかな?

時間をずらしたり、代わりに文章で送ってみたりなどすこしコミュニケーションのタイミングを変えると意外と親切な対応をしてもらえることもよくあります。

最初は勇気がいりますが、ビビらないこと。

当時の不機嫌を覚えている人はほとんどいないし、自分は実際関係なかったと気付ければ、この勇気も自然とついてきます。

ネイティブ同士でも英語の勘違いはよくある

英語やそのほか外国語で会話をして、何か上手く受け取れずに勘違いして???という空気になることも本当によくあります。

外国人の立場だと、自分が間違えたと思いがち。なにかと自分を責めてしまうかもしれません。

ただ、1年オフィスでネイティブ同士の雑談や会議を聞いていると、

”あぁ、Wristね!Listだと思っていたわ!”とネイティブ同士でも 勘違いをしていたり、
”ごめん、それどういうこと?”と手を止めて雑談の説明を求めている光景なんかをちょこちょこ見かけます。

言語や文化にに自信がないと、このちょっと手を止めて勘違いを直す咄嗟の質問が出ずに、自分が何を間違えたかを考えがちになりますが

勘違いは言語や文化の違いに関係なく起こるものなので、恥じる必要はありません。

勘違いが原因で相手に不快感を与えてしまった時は、これまた魔法の言葉、”Sorry, I am still learning”で片付け、少し休んで次に向かいましょう。

意外とみんな助けてくれる

今のオフィスで働いて8ヶ月くらい経った頃、突然ひょんな質問を投げかけてみました。

”ねぇ、5つで300ドルって、5 for 300? 300 for 5?”
すると彼は手を止めて”え、待って。どっちだろ…5…300… あ、うん、5 for 300!”と言った後

”そんなん考えたこともなかった!そっか外国語だとそういうことも混乱するんだ。ちなみに日本語だとどっち?”とそのまま雑談に発展したり

かなり上の立場の人からのメール、英単語はすべて読めるのに意味がわからない時に

”ごめん、英語の質問!この人の言いたいことがわからない!なんて言っているの?”と隣の人に聞いたりすると、

”へぇ!こういう言い方だとわかりづらいの?”と詳細に解説をしてくれたりと、

今までgoogleを駆使して自分で解決しようとしていた時間が恥ずかしいほど意外とみんなノリノリで助けてくれます。

英語だけでなく、会社のルールや小さい日常の疑問も”こんな質問したら恥ずかしい”というのは意外と勘違いで、

そこにずっといる人たちにとっては思いもしなかった発見から、そのまま雑談のいいきっかけとなることも。

困ったら助けてもらう。幼稚な質問は意外とウケる。

これが少し分かるだけでも、億劫な気持ちは徐々に溶けてゆくものです。

気の使い方は自分なりでいい

I am still learningのほかにも、もう一つ魔法の言葉があります。
それは、”Sorry, it was Japanese way of being polite(日本ではこれが礼儀だったの、ごめんなさいね)”。

自分なりに気を使ったつもりでも、相手が勘違いして文句を言われることはちょこちょこあります。

そんな時、自分なりに気を使っていたことをはっきり言うだけで、相手がハッとして、笑って許してもらえたり、まじかごめん!となることも。

そこでさらに、今後はどうすればいいかと聞くと、温厚にどうして欲しかったのかを知ることができます。

そして次になにか似たようなことがあっても、またこの前みたいな感じかな。と相手にも準備してもらえるメリットもあります。

文化であれ、社内規則であれ、ローカルルールを知らないことを恥じる必要はありません。

謝って、改善して、次に進めばいいのです。

相手も大人の人間なので、悪意がない、学ぶ意思があると分かれば結構な確率でだいたいのことは理解してもらえるものです。
わからないうちは、気の使い方は自分なりでいいのです。

ちなみに、海外でのすれ違いの大半は誤解からくるような印象があります。

その誤解を紐解く勇気があれば、無理に暗中模索するより、問題をすべてさらけ出してしまった方が意外と早く解決できるものです。

出来ないものは助けて!と素直に認める

私は、スペルがとても苦手です。

”カトリーン、K.A.T.H.R.Y.N”とローマ字を読み上げられても聞き取れずに綴りが書けないんです。
特にニュージーランドならではのマオリ語の会社名や地名はもう絶望的にわかりません。

ネイティブ4−5人の前でお客さんの名前と担当者の名前、エリアをリストアップする必要のある会議があるのですが、その会議はもはや公開処刑です。

テンパりすぎて部長クラスの人に”この子ちょっと進行難しいんだけど、大丈夫?”とうちのボスに苦情が入るくらいの壊滅さでした。

そこで、綴りが苦手なこと、まだまだ英語を学習中なのでこれらで詰まることを正直に全員に伝えたところ

”はーい、ちひろ、スペルいくよ?準備はいいかい?”と笑いながら聞いてくれたり、

”このお客さんの名前は多分困らせちゃうから、メールで送るね。あとで入れといて”などと気を使ってくれるようになり、公開処刑がやっと会議に戻りだいぶ助かったのを覚えています。

余計な緊張が消えたおかげで、やっと雑談も出来る余裕も手に入りました。

そうやって助けてもらった時は、魔法の言葉、”Thank you! Sorry, I am still learning”です。

言語の壁はコミュニケーションの濃さで解消する

出来ないものに助けを求めると同様、言葉の壁はコミュニケーションを重ねて理解してもらう、慣れるを繰り返すしかないのです。

聞き取れないくらい早く話す人に質問をするのが怖くなり、避けるようになってしまった時期は
周りの状況が全く分からずに1人でテンパっていたのを覚えています。

言葉の壁という負のアドバンテージを持った私たちが、自分で考えてどうにかなるものじゃないんです。

まだまだ理解力が足りないから、何度も聞き返すかもしれない。
理解したつもりでも、相手の意図と全く違うように受け取り質問をするという発想もない時があります。

ただ、相手の意図は相手の中に答えがあるので、話さずに解決できることはないのです。

無理に自分を押すと疲れてしまうかもしれませんが、ちょっとでも余裕があるときこそ、積極的にコミュニケーションをとる勇気が大事です。

相手がどんな人か分かる頃には、さらっと言われた一言でそれがどう言う意味なのか理解できるようになってきますよ。

雑談は下手でいい

働き始めたばかりの頃、とにかくみんなに馴染もうと自分にムチ打っていろんな人と雑談を試みました。

ただ、わからないものはわからない。自分を押し続けるうちにだんだんと自信も体力もすり減って行きました。

”本当の私はこんなだんまりなぶっきらぼうじゃないのに”

そのストレスと自分のできないことの多さにどんどん空回りして余計に焦る日々をまだ昨日のことのように覚えています。

それでも練習しないとな…そんな焦りの中、結局疲れ果ててそれ以来だんまりキャラです。

最近になり、同じ滞在歴の外国人などが向かいの席に入ってきたり、だんだん私のだんまりが英語や文化の問題からきているものと周りが気づくと

この人、どうしよう?のような不穏な空気もなくなり”なんだ、このままで大丈夫だ。”とふっと安心感がおりてきたのは同じ組織で半年が過ぎてからでした。

今でも早い英語の雑談は苦手です。トピックや背景の推測が難しいから。

それでも、大丈夫。雑談が下手でも嫌われたりはしないから。

上の人はあなたを助けるために高いお金をもらっている

大きな金額や、いろんな人を巻き込むものに担当として放り込まれた時、
担当されたからにはちゃんとしなきゃと大きな決断を迫られてエクセルの前で詰んでいた時のこと

うちのボスが見るに見かねて”何かに困ってる?”と聞かれました。

担当の仕事なのにうまくできてないと迷惑をかけないかなと心配でしたが、思い切って正直に言ってみることにしました。

するとボスはちょっと笑って”この決断は担当レベルじゃできない金額と人が関わるから、早くもっと上に渡して”とアドバイスをされました。

担当の欄に自分の名前がはっきりと書かれているけれど、何も提案とかできないまま丸投げでも大丈夫なの?と聞くと

君が対処できないことを請け負うために、上は高いお金をもらっているんだよ。
自分で決めて責任が取れないレベルのものを自分で決めて後で問題になるよりも、さっさと上に渡すのよ。”とのこと。

担当だからボスの納得する結果を報告する。ではなく、
担当レベルでも解決できない結果はボスに受け取ってもらう。がこちらの正解。

担当のミスはそれを管理できていない上の責任が常識なことの多い海外で

末端の限界レベルを理解して面倒みるのも彼らのお給料の一部なのです。

***

ビザがかかっていたこと、語学や文化の違いの負い目(ましてやコミュニケーションを理由に最初の1社目を解雇されているトラウマ)から

とにかく良いところ見せなきゃ!と頑張っていた時は、毎日が恐怖でいっぱいでした。挨拶以上の会話が全て怖くなることもありました。

ただ、面接で受かっているのだから、相手は自分の思っている以上に受け入れる準備は整えているものです。

そんなの承知の上で採用したんだから、これくらいのことで抱え込まないの!となんどもボスに指摘され

メールやコミュニケーションに困っていることがあるなら、英語の質問とかメール見て欲しかったらなんでも聞いてね。と向かいの席のイギリス人のおばちゃんに励まされ、

去年来たばかりでもう何もかも悩みだらけ!という南アフリカ人の同僚とお互いの惨状を笑えるようになって、初めて”あぁ、大丈夫だ”と自信がつくのに10ヶ月くらいかかりました。

1年経ち、やっと少しずつ周りの状況がわかるようになった今

とにかく素直になること、できることは頑張って、できないことは誰かに頼ること。

それでもビザは取り消されないこと。みんな外国人を受け入れる準備は自分が思っているよりできていること。

時間も体力もいっぱい使います。もうとにかく、慣れて、自信をつけること。

これが第一歩。ゆっくりでもいいから、自分の出来ることに集中すること。

ブレイクスルーは、忘れた頃にやってくる。

これらを肌で実感すると、だんだんと出来ないことが多くでも、のんびりオフィスライフを楽しむことが出来ますよ*

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